1901年、アメリカのオンタリオ州に設立された「ダッジブラザーズ・バイシクル&モーターファクトリー」がルーツの「ダッジ」。1928年に大手自動車メーカーのクライスラーに買収され、以降は同社の一部門として存続することになった。ダッジブランドは、クライスラーのなかでは若々しくスポーティなイメージを押し出し、60年代のマッスルカーブームにおいては「ダート」、「チャージャー」、「チャレンジャー」などのハイパフォーマンスカーを数多く生み出した。しかし70年代のオイルショック以降これらの高性能車は絶滅に瀕してしまい、80年代までにダッジから魅力的なスポーツモデルが消滅してしまう。90年代に入ると、ダッジとして初のピュアスポーツカー「バイパー」が登場。バイパーは改良を重ね、2017年末までコルベットと並ぶ本格アメリカンスポーツとして世界に名を轟かせた。2000年代に入ると、クライスラー系モデルをベースとした高性能仕様「SRT」が登場する。コンパクトカー「ネオン」、フルサイズセダン「チャージャー」をはじめとするダッジ各車に、スポーツモデルが展開された。また、最近はより高性能な「SRTヘルキャット」など、かつてのマッスルカーを彷彿とさせるモデルも登場している。