プジョーの歴史は数ある自動車メーカーのなかでも古く、1810年に設立された金属製造業の会社がルーツ。同社が自動車産業に進出したのは1889年で、プジョーの名を冠した初の自動車が登場。1929年には、真ん中に0の文字を持つ3桁数字の初のモデル「201」が登場。それ以降、このネーミング方法は現在まで受け継がれていくことになる。第二次世界大戦時は工場が破壊され、一時的に生産がストップしたものの、戦後はプジョー初のモノコックボディを持つ「203」を発表するなど、実用車を中心に次々と新型車を展開していった。同社の本質は大衆車メーカーゆえ、長い歴史を振り返っても純粋なスポーツカーと呼べるものはほとんどない。しかし、モータスポーツとの関わりは深く、WRCやル・マン24時間レースなどに参戦。とくに前者は、1980年代のグループBカテゴリにおいて205ターボ16にて参戦し、1985年にマニュファクチャラーズタイトルを取得した。そのベース車両でもある205やその後継の206、207、208では「GTi」や「RC」などのホットなモデルを設定し、とくに初代205GTiはゴルフGTIと並ぶホットハッチとして人気を博した。またスポーツクーペのRCZに高性能な「R」を設定するなど、新たな試みもなされている。