1863年に創業したオペルの本拠地はドイツのリュッセルスハイムにある。同社が自動車製造に乗り出したのは1899年だが、1931年にはアメリカのゼネラルモーターズに買収され、海外メーカーの傘下に収まった。ドイツ発の自動車ブランドとして、ライバルVWと同様に大衆車を中心にリリース。そんなオペルのスポーツモデルと言えば、ピュアスポーツカーよりも乗用車ベースのスポーティカーが中心だ。70年代以降、コルサやカデットに「GT/E」や「GSi」と呼ばれる走りのグレードを設定していた。またWRCへの参戦を目指し、ミドルクラスのアスコナ、スペシャルティクーペのマンタをベースとしたホモロゲーションモデル「400」も生み出している。90年代後半になると、モータースポーツ活動を行う部門「オペル・パフォーマンス・センター(OPC)」が設立され、乗用車をベースに、より高性能なエンジンや足回りを与えた「OPC」が展開された。一方、リアルスポーツカーの分野では2000年に登場した「スピードスター」、2006年に登場した「GT」などが知られている。こちらは他メーカーとの協力のもとで誕生したものだが、オペルのなかで数少ないスポーツカーである。なお、2017年にはPSAに買収され、親会社が変わることになった。