1903年に創業したゼネラルモーターズ(GM)は、創業まもなく多くの自動車メーカーを買収していた。オークランド・モーター・カンパニーもそのひとつで、これを母体とする新ブランド「ポンティアック」が1926年に誕生した。GMにおける立ち位置は、カジュアルかつスポーティなイメージ。50年代後半に入るとその方向性はますます強くなり、グランプリやボンネビルなど大排気量のセダンを発表する。60年代に入るとアメリカではマッスルカーの時代が到来し、ポンティアックからは「GTO」など、高性能エンジンを搭載したモデルが次々と登場した。またシボレー カマロの兄弟車である「ファイアーバード」もこの時代に誕生し、とくに強力なエンジンとハードな足まわりを与えたトランザムは、ポンティアックを代表する人気モデルだ。しかし70年代に入るとオイルショックの影響で、高出力車は軒並み生産終了に追い込まれてしまう。時代は飛んで2000年代になると、ポンティアックは新たなスポーティカーを模索する。「GXP」と呼ばれる高性能仕様を各車に設定したり、マツダ ロードスター対抗車「ソルスティス」も登場する。しかしリーマンショックによる業績不振などが影響し、2010年にブランドそのものが消滅した。
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