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R8   [2007y-2015y]

R8(1st)

R8 4.2FSI

解説

 1980年代にはWRC、2000年代にはル・マン24時間耐久レースなどで輝かしい結果を残してきたアウディ。その技術は、量産ワゴンなどをベースとした高性能仕様「RS」シリーズに還元されてきたが、専用ボディのリアルスポーツカーは、歴史をひも解いても存在していなかった。その潮流が変わるのは2003年9月のフランクフルトショーで、アウディはコンセプトカー「ル・マンクワトロ」を公開している。さらにその3年後となる2006年パリサロンでは、その市販型「R8」がお披露目された。これはアウディ初の本格ミッドシップスポーツカー誕生の瞬間であった。
 R8の生産が行われたのはドイツ・ネッカーズウルム工場。ここはR8の親戚関係にあるランボルギーニ ガヤルドが生産されている工場でもあり、両モデルには共通点が多いのも特筆すべき点。車体にはアウディ・スペース・フレームを採用し、軽量化を実現する。外観はコンセプトカー時代とほぼ変わらないデザインで、ライバルのフェラーリ F430やポルシェ 911などと比べても遜色ない存在感を放つ。とくにボディサイドのプレートが全体の印象を引き締めており、素材はアルミまたはカーボンから選択可能。当初のエンジンは、RS4と同型の直噴式4.2L V型8気筒。こちらにはドライサンプ方式を採用し、最高出力は420psを達成した。トランスミッションは6速MTのほか、「Rトロニック」と呼ばれるシーケンシャル式MTも組み合わされる。駆動方式はビスカスカップリング式の4WDを採用する。さらに2009年1月のデトロイトショーでは、525psを発生する5.2L V型10気筒搭載モデルも登場した。
 2010年にはオープンの「スパイダー」を追加。2012年にはデザインが小変更されると同時に、550psの「V10 plus」が登場するなど、プレミアムスポーツとしての正常進化を続けている。モータースポーツシーンでは、GT3カテゴリに「R8 LMS」を投入し、好成績を納めている。2016年には全面改良され、2代目にバトンタッチされた。

主要諸元 " 2007y  AUDI R8 4.2FSI QUATTRO "参照:プレスキット

寸法・重量エンジン・トランスミッション
車格プレミアムスポーツ型式BYH
乗車定員2名種類4.2L V8 DOHC 32V
全長×全幅×全高4431×1904×1252 mm気筒内径×行程84.5×92.8 mm
ホイールベース2650 mm総排気量4163 cc
トレッド前/後1632/1593 mm圧縮比12.5
最低地上高-- mm最高出力309kW[420ps]/7800rpm
重量6MT:1560 kg
6AT:1565 kg
最大トルク430Nm[43.8kgm]/4500-6000rpm
サスペンション前ダブルウィッシュボーン燃料タンク容量75 L
サスペンション後ダブルウィッシュボーントランスミッション6MT/6AT(Rトロニック)
ブレーキ前ベンチレーテッドディスク駆動方式Midship 4WD
ブレーキ後ベンチレーテッドディスク動力性能
タイヤ前235/40R18最高速度301 km/h
タイヤ後285/35R180-100km/h加速4.6秒

◆公式PV(R8クーペ)