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 Paris, Mondial de l’Automobile 2008

パリサロン

開催期間:2008年10月2日〜10月19日

◆トヨタ iQ(市販化)

トヨタ iQ スマートが先鞭を切った極小サイズのシティコミューターに、トヨタもいよいよ参入する。2007年フランクフルトショーでコンセプトモデルが公開され、いよいよ市販モデルが正式発表された。2985mmの全長は軽自動車よりも短いが全幅は1680mmと余裕たっぷり。これに大人3人と子供1人が座れる4つのシートが与えられている。この革新的なパッケージングは、前後オーバーハングの大幅短縮やシートの薄型化、エアコンユニットの大幅な小型化など細部にわたる工夫によって成り立っている。搭載エンジンは1.0L 直4のガソリンと、1.4L 直4のディーゼル。このなかで日本に導入されるのはガソリンのみ。

◆トヨタ アヴェンシス(市販化)

トヨタ アヴェンシス 欧州ではトヨタブランドの最上級モデルとなるアベンシスがフルモデルチェンジを受け、3代目(日本では2代目)が登場した。ボディサイズは、全長4765mm、全幅1810mm、全高1480mmへと拡大され、それにともない室内空間にもさらなる余裕が生まれた。エクステリアは、力強い印象を与えるヘッドライトやフロントグリルを採用するなど、押し出し感の強いデザインとなった。搭載されるエンジンは、ガソリンが1.6L(132ps)、1.8L(147ps)、2.0L(152ps)の直列4気筒、ディーゼルが2.0L(126ps)、2.2L(150ps/177ps)と豊富に用意される。

◆レクサス IS250C(市販車)

レクサス IS250C 登場以来セダンのみだったISシリーズに、コンバーチブルが加わった。3分割式のルーフは軽量なアルミ合金製となり、電動開閉が可能。これに要する時間はわずか20秒。室内は大人4人が十分座れるスペースが確保される。オープン走行時でもクローズ時と同等の走りを実現すべくボディ構造が強化されたほか、オープン時でもトランクにゴルフバッグ1個が搭載できるトランク容量を確保するなど、セダン並みとはいかないまでも十分に使える実用性能を持つ。安全面では、側突時に頭部も保護する大型SRSサイドエアバッグを採用。日本での発売は2009年春となる。

◆日産 ピクソ(市販化)

日産 ピクソ ピクソは、同じくパリサロンで発表されたスズキ「アルト」のOEMモデルである。全長3565mm、全幅1600mm、全高1470mm、そしてホイールベースは2360mmとなり、欧州ではAセグメントに属するコンパクトカー。ボディは5ドアハッチバックで、後部座席の乗降性をしっかりと考慮されている。搭載されるエンジンは、新型の1.0L 直列3気筒で、キビキビとした走行性能と低燃費性能を両立。生産は、インド・デリー市のマネサール工場で行われ、欧州各国で2009年春から発売される。

◆日産 ニューヴ(コンセプトカー)

日産 ニューヴ 日産が提案する次世代シティコミューターがニューヴ。ボディ全体に曲面を多用した斬新なエクステリアを持つこのモデルは、全長3000mm、全幅1700mm、全高1550mm、ホイールベース1980mmと、軽自動車よりも短い全長に3ナンバーに迫る特異なボディサイズを持つ。シートレイアウトは2+1となり、基本的には2シーターとしての使用がメイン。動力源としてリチウムイオンバッテリーを搭載し、モーターで駆動。完全なゼロエミッションカーとなる。ルーフには太陽電池が組み込まれ、インテリアには天然素材やリサイクル素材を採用するなど、環境に配慮したコンセプトカーである。

◆ホンダ インサイト コンセプト(コンセプトカー)

ホンダ インサイト コンセプト 1999年に発表されたホンダ初のハイブリッドカー、インサイトのネーミングを引き継ぐ新型モデルが公開された。エクステリアは、初代モデルの2シーター・2ドアから大きく路線変更し、トヨタ「プリウス」に似た実用的なボディ形状を採用。制御ユニットやバッテリーを荷室下に配置する新開発プラットフォームにより、高い居住性と気持ちよい走りを実現する。パワーユニットは、既存のホンダのハイブリッド車と同様にエンジンを主動力とし、発進や加速の際にモーター でアシストする手法を採る。システムの小型化、軽量化などを進めることで、大幅なコストダウンも実現。2009年春の発売を予定している。

◆マツダ MX-5(マイナーチェンジ)

マツダ MX-5 MX-5(日本名:ロードスター)がマイナーチェンジを受けた。エクステリアは、エアインテーク部が5角形となり、ヘッドランプの形状もシャープな形状とされるなど、よりスポーツカーらしいエクステリアデザインが与えられた。インテリアは、従来ピアノ調ブラックだった加飾パネルがダークシルバーに変更されたほか、新デザインのメーターパネル、ドアトリム、アームレストなども改良を受けた。メカニズム面では、6速MT車に鋳造クランクシャフト、新設計バルブスプリングなどを採用することで、レブリミットが7000rpmから7500rpmに上昇。加えて新開発ISEの採用により、排気音の音質も向上した。

◆三菱 ランサー スポーツバック(市販化)

三菱 ランサー スポーツバック 2008年ジュネーブショーで公開された三菱「コンセプト-S」の市販モデル、ランサー スポーツバックが正式デビューを果たした。ベースとなるのはランサー(日本名:ギャラン フォルティス)で、これを5ドアハッチバックに仕立てたモデルがスポーツバック。フロントのデザインは、三菱のデザイン・アイデンティティである台形グリルに逆スラントノーズを組み合わせた「ジェットファイターグリル」を採用。ランエボにも通ずるスポーティなイメージを与える。また、2.0L 直列4気筒ターボを搭載したスポーツモデル「ラリーアート」も同時に設定される。

◆三菱 コルト(マイナーチェンジ)(市販化)

三菱 ランサー スポーツバック 三菱のコンパクトモデル、コルトの欧州仕様がマイナーチェンジを受けた。日本仕様は5ドアのみだが、欧州仕様では3ドアやオープンモデルも存在し、生産もオランダのネッドカー工場で行われている。今回のマイナーチェンジでは、フロントのデザインを、ランサーと同じく台形グリルに逆スラントノーズを組み合わせた「ジェットファイターグリル」を採用。また5ドアのリヤデザインも一新された。また、3ドア、5ドアともにスポーツモデル「ラリーアート」のほか、アイドリングストップ機構「オートストップ&ゴー」搭載した「クリアテック」、E85燃料対応モデルなども加わった。

◆スズキ アルト(市販化)

スズキ アルト スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ社は、Aセグメントの小型車「アルト」を発表した。アルトは、日本では軽自動車として販売される同社のもっともベーシックなモデルであるが、今回欧州での発表にあたり、軽自動車の規格を超えたものとなる。スタイリッシュなデザインと、「環境性能」「快適性」「安全性」を高い次元で実現し、インドで2008年末から、欧州で2009年春から発売が開始される。日本への導入は未定。生産は、マルチ・スズキ社のあるインドで行われる。

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