解説
ジャガー伝統のフラッグシップサルーンであるXJシリーズは、登場から4年を経た2007年3月のジュネーブショーで、マイナーチェンジモデルが発表された。モデルイヤーでは2008年モデルとなる新型の大きなトピックは、なんといってもエクステリアが大幅に変更されたこと。フロント&リヤバンパー、サイドシルのデザイン変更に加え、リヤスポイラー、サイドパワーベント、ルーフアンテナの装着などによって、それまでのトラディショナルな雰囲気から一転、特徴的なフロントフェイスをもつモダンなスタイルへと変貌した。
インテリアでは、シートのデザインを一新。フロントのシートバック形状が改められ快適性とサポート性が高められたほか、リヤのレッグスペースも拡大された。同時にむち打ち緩和機構(WRS)も改良。さらに今回、オプションでシートヒーターを装着するモデルに、新たにクーラー機能が追加されたのも新機軸となる。一方でメカニズムやエンジンラインアップの変更点はなく、ハイパフォーマンスモデル「R」も引き続き設定。4.2L V型8気筒にスーパーチャージャーを組み合わせたXJRは、Fセグメントにおける数少ないスポーツサルーンとして確固たる地位を築いている。しかし伝統のXJRも2009年モデルでは消滅してしまい、次期XJ(X351)にも「R」は用意されなかった。
主要諸元 " MY08 XJR "
寸法・重量 | エンジン・トランスミッション | ||
車格 | Fセグメント | 型式 | |
乗車定員 | 5名 | 種類 | 4.2L V8 DOHC 32V S/C |
全長×全幅×全高 | 5091×1898×1462 mm | 気筒内径×行程 | 86.0×90.3 mm |
ホイールベース | 3034 mm | 総排気量 | 4196 cc |
トレッド前/後 | 1556/1546 mm | 圧縮比 | 9.1 |
最低地上高 | - | 最高出力 | 298kW[406ps]/6100rpm |
重量 | 1659 kg | 最大トルク | 553Nm[56.4kgm]/3500rpm |
ステアリング形式 | ラック&ピニオン式 パワーステアリング | 燃料供給装置 | 電子制御燃料噴射式 |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン エアスプリング | 燃料タンク容量 | 85 L(+7.5 L) 無鉛プレミアム |
サスペンション後 | ダブルウィッシュボーン エアスプリング | トランスミッション | 6AT |
ブレーキ前 | ベンチレーテッドディスク | 駆動方式 | FR |
ブレーキ後 | ベンチレーテッドディスク | 動力性能 | |
タイヤ前 | 255/35ZR20 | 最高速度 | 250km/h(リミッター) |
タイヤ後 | 255/35ZR20 | 0-100km/h加速 | 5.3秒 |
走行安定装置 | ABS/TCS/DSC |
関連リンク