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 FRANKFURT 62nd International Motor Show

フランクフルトショー

開催期間:2007年9月11日〜9月23日

◆ルノー クリオ スポーツツアラー(市販化)

 2007年3月のジュネーブショーで発表されたクリオ グランドツアー コンセプトの市販モデルが、フランクフルトショーでワールドプレミアされた。言わずもがな、これはクリオ(日本名ルーテシア)のステーションワゴン版で、「クリオ」シリーズは3ドア/5ドア/ワゴンの3タイプが揃ったことになる。ちなみにライバルに当たるプジョー「207」にも、ほぼ同時期にワゴンを設定している。エクステリアは、クーペのごとくなだらかにカーブするルーフがフランスの小粋なワゴンを感じさせる。全長はおよそ200mm延長され、荷室容量もそれに応じて拡大。実用性を確保している。

◆ルノー カングー(市販化)

 日本でも人気が高いコンパクトワゴンのカングーがフルモデルチェンジを受けた。2代目となるカングーは、全長4213mm、全幅1829mmと一回りほどサイズアップしているが、デザインは誰がみてもカングーとわかる親しみやすいスタイリングを継承している。ラゲッジは5名乗車時で660L、リヤシートを倒すと1521Lものスペースを確保。エンジンは、ガソリンが1.6L 直列4気筒SOHC(90ps)、同DOHC(105ps)、ディーゼルが1.5L 直列4気筒(70ps〜105ps)と幅広い。装備面ではクルーズコントロール、6エアバッグなどが設定される。

◆ルノー ラグナ(市販化)

 Dセグメントのラグナがフルモデルチェンジを受けて3代目となった。新型のデザインコンセプトは流麗かつ斬新なものへと変化し、インテリアの質感も大幅に高められた。ボディバリエーションは、先代同様5ドアハッチバックと5ドアワゴンの2タイプ。搭載されるエンジンは、ガソリンが2.0L 直列4気筒(145ps)と同ターボ(170ps)、ディーゼルが1.5L 直列4気筒(110ps)と2.0L 直列4気筒(130ps/150ps/175ps)の合計6機種が用意される。ステアリングはギヤ比が狭められ、クイックなハンドリングを実現。欧州での発売は2007年10月から始まる。

◆ルノー ラグナ クーペ コンセプト(コンセプトカー)

 ルノーのDセグメントに位置するラグナは、今回のフランクフルトショーにて、セダンとエステートの市販モデルがフルモデルチェンジされた。それと同時に公開されたコンセプトモデルが、ラグナをベースとするクーペである。流麗かつスポーティなエクステリアのデザイン完成度は高く、とくにドアがポップアップ式を採用するのが大きな特徴。搭載されるエンジンは、日産と共同開発の3.0L V型6気筒ディーゼルで、230ps/265psと出力別に2バリエーションが用意される。駆動方式には新開発の4WDシステムを採用し、走行性能を大きく高めている。発売は未定。

◆プジョー 308(市販化)

 プジョーのCセグメント「307」がモデルチェンジを行い、「308」となった。新型は先代モデルからさらにスポーティになったデザインと、1815mmにまでワイド化されたボディを採用し、さらに存在感のあるスタイリングとなった。ボディタイプは3ドアと5ドアが設定されるが、順次ワゴン(SW)も投入される見込みである。エンジンは、ガソリンが1.4L、1.6L、1.6Lターボ、ディーゼルが1.6L(出力別に2機種)、2.0Lの合計6機種を設定。メカニズム面での大きなトピックスはないものの、VW「ゴルフ」、フォード「フォーカス」などをライバルに見据え、今後も同社の販売を牽引していく。

◆プジョー 308 SW プロローグ(コンセプトカー)

 プジョーのCセグメント「308」が登場したが、そのワゴンモデルのコンセプト「308 SW プロローグ」も同時に発表された。コンセプトモデルとは言ってもその完成度は高く、ほぼこのまま市販化されると思われる。エクステリアは、フロントがハッチバックと共通だがリヤセクションの造形は、アロー形状のクオーターピラーや湾曲したコンビランプを採用するなど斬新なデザインを採用。インテリアには豪華なレザーが奢られ、先代同様3列シートの7人乗りとなる。エンジンは2.0L直列4気筒のディーゼルが搭載されるが、市販モデルは。ガソリン仕様も設定されると思われる。

◆プジョー 308 RC Z(コンセプトカー)

 308シリーズのスポーツモデル・コンセプトといえるのが「RC Z」。308をベースとしながらも、アウディ「TT」を彷彿とさせるデザインのスポーツクーペに仕立てられている。ルーフにはカーボン、リヤウィンドウにはポリカーボネートを採用して軽量化と低重心化を図った。搭載されるエンジンは、207 RCにすでに搭載されている1.6Lターボだが、最高出力を218psにまで向上。これに合わせて足回りは、フロントサスペンションのアームにアルミを採用し、リヤのトレッドを56mm拡大することで、走りの性能を大幅に高めている。発売は未定だがその完成度は高い。

◆シトロエン Cカクタス(コンセプトカー)

 シトロエンの次世代コンパクトカーのデザインスタディと思われるCカクタス。もともと奇抜なデザインが多いシトロエンだが、このモデルはさらに個性的。愛らしい丸型の前後ライト、継ぎ目の少ないボディパネルなど、従来とは一線を画したスタイリングをしている。ボディサイズは、全長4200mm、全幅1800mm、全高1490mmとCセグメント級。インテリアにはダッシュボードがなく、センターコンソールとステアリング周りにメーター類を配しているのが特徴的。エンジンはディーゼルハイブリッドを搭載し。100kmをわずか2.9Lで走行できる(34.5km/L)高い燃費性能をもつ。

◆シトロエン C5 エアスケープ(コンセプトカー)

 C5の次期モデルを示唆するのが、この「C5エアスケープ」である。しかもこのモデルは、現行モデルには存在しないカブリオレボディをもつのが特徴。そのデザインは、シャープな形状のヘッドライト、大口径のフロントグリルを採用するなど、新鮮なスタイリングとされている。搭載されるエンジンは、最高出力208psを発生する2.7L V型6気筒ディーゼル。メカニズム面では、新開発のトラクションコントロール、4WD、さらには「アーバンハイブリッドシステム」と呼ばれる簡易ハイブリッドが採用される。このハイブリッドは6km/h以下ではエンジンが停止し、燃費向上を狙う。

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