◆ジャガー

Dセグメント

X-TYPE  [MY01-]
Xタイプ (X400)

Eセグメント

XF  [MY09-]
XF 

S-TYPE  [MY00-08]
Sタイプ (X200)

420  [MY67-68]
420 

S-TYPE  [MY64-68]
Sタイプ 

Mk1 / Mk2 / 240&340  [MY56-69]
マーク1/マーク2/240・340 

Fセグメント

XJ  [MY10-]
XJ (4th/X351)

XJ  [MY04-09]
XJ (3rd/X350・X358)

XJ  [MY87-03]
XJ (2nd/XJ40・XJ81・X300・X305・X308)

XJ  [MY69-92]
XJ (1st/Sr.1・Sr.2・Sr.3)

Mark X / 420G  [MY62-70]
マークX/420G 

Mark IX  [MY59-61]
マークIX 

Mark VIII  [MY57-58]
マークVIII 

Mark VII  [MY51-56]
マークVII 

Mark V  [MY49-51]
マークV 

Mark IV  [MY46-49]
マークIV 

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S-TYPE   [MY00-MY08/1999y-2008y]

Sタイプ(2nd/X200)

Sタイプ前 Sタイプ後
Sタイプ内装 Sタイプ内装

解説

 長らく高級乗用車市場にのみ参入していたジャガーであったが、1998年10月のバーミンガムショーで、エントリーカー的な役割を果たすモデルがデビューした。その名もSタイプ。このネーミングは、1960年代に存在した同名のコンパクト・ジャガーのリバイバルネームである。現代に復活したSタイプは、親会社フォード系列のリンカーン LSと共通のシャシーを持ち、メルセデス・ベンツ Eクラス、BMW 5シリーズ、アウディ A6などをライバルに見立てて投入された。Sタイプの生産は、1999年3月からバーミンガムのキャッスルブロムウィッチ工場で行われた。

 エクステリアは、その前身ともいえるマーク2や初代Sタイプの精神を受け継ぎ、丸目4灯式のヘッドライトや、尻下がりのリヤセクションなど、ひと目でジャガーとわかるスタイリングをもつ。ボディタイプは4ドアセダンのみ。インテリアは、XJのそれとは異なる独自のデザインとされ、装備面ではジャガー初となるダッシュボード組み込み式モニター、分割可倒式リヤシート、左右独立調整式のエアコンなどが採用される。一方、ホイールベースは格上のXJ(X308)よりも長い2909mmとなっており、十分に快適な室内空間を実現している。

 デビュー当初のエンジンは、XJやXKですでに採用されていた4.0L V8DOHC(AJ-V8)と3.0L V6DOHC(AJ-V6)の2機種が搭載された。ジャガーでは初採用となるV型6気筒のエンジンは、フォード製のブロックにジャガーが手がけたヘッドを組み合わせたもの。最高出力は、V8が285ps、V6が243psを発生。トランスミッションは、V6モデルには5速MTと5速AT、V8モデルには5速ATが組み合わされる。この5速ATはフォードから供給されたものである。

 サスペンションは、前後ともダブルウィッシュボーン式を採用。またオプション設定として、電子制御の可変ダンピング機構をもった「CATS(Computer Active Technology Suspension)」も装着可能である。ブレーキは前後ともベンチレーティドディスク。ホイールは16インチ〜18インチサイズまで用意される。

 ところで大きな期待を背負って登場したSタイプであったが、いざ発売されるとその評価は決して高いものではなかった。これを受けてジャガーは、2002年3月のジュネーブショーに、大幅なマイナーチェンジを施した改良型のSタイプを発表。このマイナーチェンジでは、エクステリアはグリルの処理が変更される程度に留められたものの、インテリアの造型が大幅に変更され、エンジン、トランスミッション、サスペンションなど、トータルでおよそ8割もの部品が一新された。

 まずエンジンは、V8エンジンのストロークが延長され、4.0Lから4.2Lへと排気量を拡大。最高出力は304psにアップした。V6エンジンは従来の3.0Lに加え、新たに2.5Lも追加。トランスミッションは、フォード製の5速ATが廃止され、新たにZF社製の6速ATが組み合わされた。サスペンションは、形式こそ従来と変わらないが、フロントが一新され、リヤも大幅な改良が施されている。そしてハイパフォーマンスモデル「R」も追加され、バリエーションが拡大された。

 その後、2004年1月のデトロイトショーでは、再びマイナーチェンジを受けた2005年モデルが発表された。この改良では、フロントグリルがスクエアな形状に改められたのに加え、リヤセクションのデザインを大幅に変更するなど、スタイリングを一新。また、ボンネットの素材をスチール製からアルミ製に変更し、ハンドリング性能も高められた。インテリアではスポーティなクロノグラフ調デザインのメーターパネルが新たに採用されたほか、新色のトリムやシートも設定。さらに同年3月のジュネーブショーでは、Sタイプでは初のディーゼルエンジンも追加となった。この2.7L V6ディーゼルには、6速MTまたは6速ATが組み合わされる。

 2006年12月に発表された2008年モデルでは全車に「R」モデルと同じメッシュグリルとフロントバンパーが装着され、「R」との外観上の違いはエンブレムとホイールデザインのみとなった。2008年春には後継モデルのXFが登場し、Sタイプは生産終了となった。

主要諸元 " MY06  S-TYPE 4.2 V8 SE "

寸法・重量エンジン・トランスミッション
車格Eセグメント型式-
乗車定員5名種類4.2L V8 DOHC 32V
全長×全幅×全高4905×1818×1447 mm気筒内径×行程86.0×90.3 mm
ホイールベース2909 mm総排気量4196 cc
トレッド前/後1534/1542 mm圧縮比11.0
最低地上高-最高出力224kW[304ps]/6000rpm
重量1735 kg最大トルク420Nm[42.9kgm]/4100rpm
ステアリング形式ラック&ピニオン式
パワーステアリング
燃料供給装置電子制御燃料噴射式
サスペンション前ダブルウィッシュボーン
コイルスプリング
燃料タンク容量69.5 L
サスペンション後ダブルウィッシュボーン
コイルスプリング
トランスミッション6AT
ブレーキ前ベンチレーテッドディスク駆動方式FR
ブレーキ後ベンチレーテッドディスクその他
タイヤ前235/50R17生産拠点イギリス キャッスルブロムウィッチ工場
タイヤ後235/50R17価格帯(国内導入時)578万円〜763万円
走行安定装置ABS/TCS/DSC

関連リンク