GRカローラ
GR86(2nd/ZN8)
86(1st/ZN6)
MR-S(W30系)
MR2(2nd/W20系)
MR2(1st/W10系)
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解説
1980年代前半、トヨタのスポーティカーといえばセリカだった。当時ブームだったスペシャルティらしい斬新なデザイン性はもちろん、ある程度の実用性も確保されており、多くのユーザーに愛されていた。そんな時代、1984年に登場した久々の2シータースポーツがMR2である。かつての名車であるスポーツ800や2000GTとは異なり、当時の量産車では極めて稀なミッドシップレイアウトを採用したのが、MR2の最大の見どころ。小型のミッドシップモデルは、フィアットX1/9やポンティアック フィエロなどがすでに存在していたが、日本ではMR2が初である。
プラットフォームは、当時のカローラ系をベースに設計され、エンジンも横置き搭載。しかし軽量ボディの恩恵で、走りは小さなスーパーカーと呼べる秀逸なものに仕上がっていた。当初のエンジンは、1.5L 直4DOHC「3A-LU」と1.6L 直4DOHC「4A-GELU」の2機種。とくに後者は、グロス値で130psを発生し、1トンを切る軽量ボディには十分以上のパワーをもたらした。1986年のマイナーチェンジでは、新形状のバンパーや大型スポイラーの採用でよりモダンになり、精悍なルックスを獲得。さらにスーパーチャージャー付き1.6L 直4DOHC「4A-GZE」が追加されたこともトピックである。ネット値で145ps・19.0kgmという高出力・トルクは、ひとクラス上のモデルを打ち負かすほど強力な加速が味わえた。1987年の改良では、サスペンション特性が見直されると同時に、リヤスタビライザーやBSポテンザRE71などの装備を含む「ADパッケージ」を設定し、スポーツカーらしい進化を遂げている。
なおボディタイプはハードトップに加え、Tバールーフも設定。こちらはカジュアル志向のユーザーに好まれ、この方向性は1989年に登場した2代目や、その後継のMR-Sにも受け継がれている。初代MR2はコンパクトスポーツカーの可能性と方向性を模索した、80年代スポーツカーの申し子と呼ぶに相応しい、新時代を感じさせる1台だった。
主要諸元 " 1984y TOYOTA MR2 G "
寸法・重量 | エンジン・トランスミッション | ||
車格 | コンパクトスポーツ | 型式 | 4A-GELU |
乗車定員 | 2名 | 種類 | 1.6L 直4 DOHC 16V |
全長×全幅×全高 | 3925 mm | 気筒内径×行程 | 81.0×77.0 mm |
ホイールベース | 1665 mm | 総排気量 | 1587 cc |
トレッド前/後 | 1250 mm | 圧縮比 | 9.4 |
最低地上高 | 140 mm | 最高出力 | 130ps/6600rpm |
重量 | 5MT : 940 kg 4AT : 970 kg | 最大トルク | 15.2kgm/5200rpm |
サスペンション前 | ストラット | 燃料タンク容量 | 41 L |
サスペンション後 | ストラット | トランスミッション | 5MT/4AT |
ブレーキ前 | ベンチレーテッドディスク | 駆動方式 | MR |
ブレーキ後 | ディスク | 動力性能 | |
タイヤ前 | 185/60R14 | 最高速度 | -- km/h |
タイヤ後 | 185/60R14 | 0-100km/h加速 | --秒 |