シルビア(S15)
スカイラインGT-R(5th/R34)
スカイラインGT-R(4th/R33)
スカイラインGT-R(3th/R32)
フェアレディZ(7th/Z35)
フェアレディZ(6th/Z34)
フェアレディZ(5th/Z33)
フェアレディZ(4th/Z32)
フェアレディZ(3rd/Z31)
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解説
1957年に誕生し、幾度となく改良が施されたスカイラインは、2006年11月にフルモデルチェンジが行われて12代目(V36型)となった。先代スカイラインですでに国内専売モデルの殻を脱し、北米をはじめとする輸出市場ではインフィニティ・チャンネルにて発売されるなど、そのキャラクターがプレミアム性を強調したものに大きく路線変更されている。その次世代モデルであるV36型の開発コンセプトは「魅惑・洗練・高性能」。先代で打ち出したプレミアム路線を踏襲し、そのまま正常進化させた内容となった。当然輸出市場ではインフィニティ Gシリーズとして発売される。
エクステリアのデザインは、L字型リヤコンビランプの採用など先代からのキープコンセプトであるものの、全高を20mm下げ、全幅を20mm拡大したことで、ロー&ワイドなプロポーションとなった。ホイールベースは先代と同じく2850mm。インテリアはスカイラインのキャラクターに相応しくスポーティなデザインとされ、品質感も格段に向上。着座位置も先代に対し27mm低められている。ボディタイプは当初セダンのみだったが、2007年10月には専用デザインのクーペも設定された。
セダンに当初搭載されたエンジンは、V型6気筒DOHC。排気量は3.5L(VQ35HR)、2.5L(VQ25HR)の2機種の設定であった。どちらも先代と同じVQ型であるものの、構成部品のほとんどがリファインされたFR専用の新型V6エンジンである。ちなみにエンジン型式名の「HR」は、「High Response」または「High Revolution」を意味している。最高出力は3.5Lが315ps、2.5Lが225psを発生。また左右完全対称吸排気システムを採用し、レブリミット7500rpmまでスムーズに吹け上がるのが特徴である。これに組み合わされるトランスミッションは全車5速AT。シフトダウン時に回転数を合わせてくれる「シンクロレブコントロール」に加え、スポーティな走りに応えてくれる「DSモード」が採用されたのも新しい。
シャシーは、先代のFMパッケージをリファインした新世代FR-Lプラットフォームを採用。今回一新されたサスペンションは、フロントがマルチリンクからダブルウィッシュボーン式に改められ、リヤは従来同様マルチリンク式とされた。また、フーガやフェアレディZですでに導入されている「デュアルフローパスショックアブソーバー」がスカイラインにも採用され、コーナーリング時のロール制御と乗り心地を両立。ブレーキは前後ともベンチレーティドディスクとなる。
グレードは、3.5Lエンジンの「350GT」、2.5Lエンジンの「250GT」、そしてアテーサE-TSを搭載した4WD「250GT FOUR」の3タイプに大別され、各モデルに「Type SP」、「Type S」、「Type P」、「Type V」のバリエーションが用意される。なかでも「350GT」にのみ設定されるスポーティ仕様「Type SP」と「Type S」には、専用デザインのフロントバンパー&サイドシルスポイラー、マグネシウム製パドルシフトが奢られるほか、18インチタイヤ、スポーツサスペンション&ブレーキシステム、さらに4輪アクティブステア(4WAS)がオプション装着される。12代目スカイライン一番のハイライトといえる4WASは、日産独自の後輪操舵システム「HICAS」の進化版といった技術であり、ステアリング操作に対する前後のタイヤの切れ角を車速に応じて調整するものである。4WASを採用するモデルは、サスペンションがよりハードなセッティングとなり、低速時は少ない操舵ではクイックな特性に、高速時は安定感が高まる特性になる。これら先進装備により、スカイラインは高性能スポーツセダンの名に恥じない、魅力あるモデルに進化した。
デビューから2年後となる2008年12月、セダン、クーペともに一部改良を実施。この改良での大きなトピックは、3.5Lエンジンが、クーペと同じく3.7L化されたこと。VVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)を採用することで、滑らかな吹け上がりを実現した。最高出力は15psアップの330psを達成。同時に、フェアレディZ(Z34)に初搭載された7速ATも与えられるなど、メカニズム面が強化されている。エクステリアは、ドアミラーがクーペと同じ形状になったほか、ボディのキズを自動修復するスクラッチシールドが採用されたのが変更点となる。
そして2010年1月には、セダンを中心にマイナーチェンジを実施。このマイナーチェンジによって、初のデザイン変更が行われた。具体的には、フロントグリル、前後バンパー、ヘッドランプ、ホイール(17インチ)のデザインを変更。スポーティな「TypeSP」と「TypeS」は従来同様専用のフェイスが与えられ、これらにはワイド感のあるアグレッシブなデザインが採用された。この改良ではインテリアにも手が入れられた。センターコンソールのデザインが変更されたほか、コンソールサイドとカップホルダーリッドにソフトな素材を採用するなど、インテリアの質感を一段と高めている。メカニズム面では、2.5Lの2WD車のトランスミッションが、5速ATから7速ATに変更されたのも大きなトピック。さらにお買い得仕様の「250GT Aパッケージ」が新たに設定された。
主要諸元 " 2006y SKYLINE 350GT TypeSP "
寸法・重量 | エンジン・トランスミッション | ||
車格 | Dセグメント | 型式 | VQ35HR |
乗車定員 | 5名 | 種類 | 3.5L V6 DOHC 24V |
全長×全幅×全高 | 4755×1770×1450 mm | 気筒内径×行程 | 95.5×81.4 mm |
ホイールベース | 2850 mm | 総排気量 | 3498 cc |
トレッド前/後 | 1520/1520 mm | 圧縮比 | 10.6 |
最低地上高 | 135 mm | 最高出力 | 232kW[315ps]/6800rpm |
重量 | 1600 kg | 最大トルク | 358Nm[36.5kgm]/4800rpm |
ステアリング形式 | ラック&ピニオン式 油圧パワーステアリング | 燃料供給装置 | 電子制御燃料噴射式 (ニッサンEGI) |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン コイルスプリング | 燃料タンク容量 | 80 L 無鉛プレミアムガソリン |
サスペンション後 | マルチリンク コイルスプリング | トランスミッション | 5AT |
ブレーキ前 | ベンチレーティドディスク (330mm) | 駆動方式 | FR |
ブレーキ後 | ベンチレーティドディスク (330mm) | 動力性能 | |
タイヤ前 | 225/50R18 | 最高速度 | - |
タイヤ後 | 245/45R18 | 0-100km/h加速 | - |
走行安定装置 | ABS/VDC |
関連リンク