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CIVIC TYPE R   [1997y-2000y]

シビック タイプR(1st/EK9)

シビックタイプR

解説

 スポーツカーで賑わった1990年代。ホンダは1990年に1000万円級のNSXを投入する一方、1991年には軽自動車のビートを発売するなど、多様なモデルを展開していた。1995年にはインテグラをベースに高回転型エンジンを与えた「タイプR」を設定。続く1997年にはシビックも同様に「タイプR」のバッジが与えられた。当時シビックには「SiR」というスポーツグレードが存在していたが、「タイプR」はそれを凌駕する性能を備えて登場した。
 1.8Lのインテグラとは異なり、シビック タイプRに搭載されたのは1.6L 直4DOHCの「B16B」。このエンジンは、8000回転以上の高回転を許容する専用バルブシステム、吸排気抵抗の低減、圧縮比の向上などにより、最高出力はリッター当たり116psとなる185psを発揮していた。これに組み合わされるのは5速MTのみ。レーシングカー顔負けの鋭い吹け上がりが楽しめるエンジンは、格上のインテグラ タイプRにも負けない魅力を備えていた。
 足まわりは、標準グレードよりもローダウンされ、サスペンションはさらにハードなセッティング。高い制動力、耐フェード性向上を実現する大径ブレーキローター、パフォーマンスロッドを採用するなど、当時の量産車ベースのスポーツモデルとしては異例の本格的なチューニングが施されているのが特徴。またトルク感応式ヘリカルLSD、スポーツABS、ポテンザRE010タイヤが標準装着されており、そのままサーキットへ持ち出すユーザーもいたほどである。エクステリアは、専用バンパー、前後スポイラー、5穴の専用アルミホイールで差別化。インテリアの赤いレカロ社製バケットシートやチタン削り出しシフトノブも、ピュアスポーツに相応しい雰囲気を高めている。
 1998年9月のマイナーチェンジでは外観を小変更。1999年12月には、快適装備を充実させた「タイプR X」も追加された。そして2001年10月、次世代シビックをベースとする2代目タイプRにバトンタッチされたのだった。

主要諸元 " 1997y  HONDA CIVIC TYPE R "

寸法・重量エンジン・トランスミッション
車格Cセグメントスポーツ型式B16B
乗車定員4名種類1.6L 直4 DOHC 16V
全長×全幅×全高4180×1695×1360 mm気筒内径×行程81.0×77.4 mm
ホイールベース2620 mm総排気量1595 cc
トレッド前/後1480/1480 mm圧縮比10.8
最低地上高135 mm最高出力185ps/8200rpm
重量1050〜1090 kg最大トルク16.3kgm/7500rpm
サスペンション前ダブルウイッシュボーン燃料タンク容量45 L
サスペンション後ダブルウイッシュボーントランスミッション5MT
ブレーキ前ベンチレーテッドディスク駆動方式FF
ブレーキ後ディスク動力性能
タイヤ前195/55R15最高速度-- km/h
タイヤ後195/55R15V0-100km/h加速--秒

◆Honda Collection Hall 収蔵車両走行ビデオ CIVIC TYPE R(1997年)