「スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル」の頭文字であるSUVは、1990年代に台頭してきた新しいジャンルのクルマだ。オフロード走行のためのクロスカントリー四輪駆動車を日常でも快適に使えるようにしたもので、頑強なラダーフレームを採用するクロスカントリー車に対し、SUVの多くは乗用車と同じモノコックボディを採用する。2000年代に入るとその数が少しずつ増えていき、ポルシェ カイエンのようなスポーツ性能を高めたモデルも発売された。2010年代には大小さまざまなSUVが次々生まれ、世界的に一大ブームに発展する。そしてこれらをベースとする高性能モデルが登場し、ハイパフォーマンスSUVというジャンルが誕生。またSUVは概ね乗用車のセグメントと同様、概ね次のように区分される傾向がある。全長4200mm以下のスモールSUV、全長4200mm〜4500mmのコンパクトSUV、全長4500mm〜4800mmのミッドサイズSUV、全長4800mm〜5000mmのラージサイズSUV、全長5000mm以上のフルサイズSUV。ここ最近ハイパフォーマンスSUVの性能向上は著しく、ニュルブルクリンクのラップタイムを競うまでになっており、まさにスポーツカー顔負けの動力性能を持っている。